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『そして、バトンは渡された』感想|三人の気持ちと、食事の場面が印象的な小説

日常

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瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』を読みました。人の感情について何か知りたいと思い、本屋さんで手に取ったのがきっかけです。結末には触れないので、これから読む方も安心して読み進めてください。

どんな小説か

何度も親が替わる環境で育った優子が、いまの父親の森宮さんと暮らす日々を描いた小説です。優子の人生には、梨花という人も深く関わっています。2019年に本屋大賞を受賞し、映画化もされました。

面白かったところ

① 三人の気持ちが、それぞれ丁寧に描かれている

優子、梨花、森宮さん。三人それぞれの立場から、気持ちの動きが描かれています。同じ出来事でも、人によって感じ方は違います。気持ちが入り組んだなかで、日々の暮らしが続いていく様子が、とても面白かったです。

人の心理は、見た目では分かりません。内面にはさまざまな感情があることを、この小説は丁寧に描いています。

② 食事の場面が、それぞれの気持ちを語っている

この小説は、食事の場面の書き方が印象的です。何を食べるか、誰がどう作るか、どんな空気で食べるか。食卓の描写が、言葉にしない気持ちを伝える、鍵になっていると感じました。

たとえば、優子が学校でのことで悩んでいたとき、森宮さんは「スタミナで乗り切る!」と意気込んで、手作りの餃子を2日続けて出します。どこかズレているんですよね(笑)。でも、そのズレた優しさが、森宮さんらしくて、印象に残りました。

こんな人におすすめ

  • 人の感情の動きを、知りたいと思っている人
  • 家族のかたちについて、考えてみたい人
  • 中学生や高校生。特におすすめですが、大人ももちろん楽しめます

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