はじめに:予想外の旅路の先に待っていたご褒美

冬も近い東北鉄道旅。
2日目の予定は、秋田から羽越本線に乗ってあつみ温泉へ向かう――はずでした。
ところが強風により、羽越本線がまさかの運休。
特急いなほも限られた便しか運行しておらず、計画は大幅に狂うことに。
急きょ奥羽本線経由で新庄まで南下。
そこから陸羽西線の代行バスに乗り、余目から羽越本線に復帰。
ようやく、あつみ温泉駅にたどり着いた頃には夕暮れになっていました。
長い一日を経てようやくたどり着いたのが、今回の宿――
老舗旅館「萬國屋(ばんこくや)」です。
萬國屋の第一印象:重厚感とやさしさが同居する老舗旅館

萬國屋は、川沿いにたたずむ大きな和風旅館。
落ち着いた外観と、館内に入った瞬間に感じる静けさが印象的でした。
チェックイン時にはスタッフの方が丁寧に対応してくださり、
予定外の長旅の疲れもすっと和らいでいくような、ほっとできる空間。

宿泊した部屋は、和室+客室温泉付きという贅沢な造りでした。
【夕食前にひとっ風呂】心まで温まる、あつみ温泉の魅力
夕食前にまずは温泉でひと休み。
客室に備え付けられた温泉風呂に入ってみました。

お湯は無色透明ですが、ほんのり硫黄の香りが感じられ、
「ここは温泉地だ」と自然と実感できます。
温度はやや高め。
熱い湯が苦手な方は、足元からゆっくり入るのが正解です。
そのぶん湯冷めしにくく、ポカポカした状態が長く続きました。
個人的にはかなり好みのタイプ。
ちなみに、あつみ温泉の名前の由来は、
かつて温泉が海水を温めるほどの高温で湧き出していたことからきているそうです。
そんな歴史ある温泉に浸かるひとときは、心も体もほぐしてくれます。
【夕食】山形牛しゃぶしゃぶと、五感に残る地元の味
楽しみにしていた夕食は、山形牛しゃぶしゃぶコース付きの会席料理。
これが、本当に素晴らしかった。

まず驚いたのは、しゃぶしゃぶのお肉の質感。

薄くスライスされた山形牛を湯にくぐらせた瞬間、
香りがふわっと立ち上がり、口に入れればシルクのようにとろける極上の食感。

また、だだちゃ豆のうどんも印象的でした。
枝豆特有の青々しい香りがふわっと広がり、
地元の素材を活かした料理の完成度の高さを感じました。

食事の最後には、つや姫のごはんが登場。
香の物と味噌汁と一緒に供されるその一杯に、
宿のこだわりと山形の味がぎゅっと詰まっていました。

締めのデザート、塩キャラメルプリンも絶品。
なめらかな口どけと、ほろ苦さのバランスが秀逸で、
「お土産に持ち帰りたい」と思ったほど、大人の味わいでした。

また、さすが米処!
日本酒も最高に美味しく!流通の少ない地酒をいただくことができました!
【コスパ】客室温泉+夕食付きで、1人2万円を切る驚き
この宿泊プランは、2名で利用して1人あたり2万円以下という価格でした。
客室に温泉付き、
夕食は山形牛しゃぶしゃぶ+地元の味覚たっぷりの会席料理、
さらに老舗旅館の上質なサービスと静けさ。
この内容でこの価格は、間違いなく高コスパと断言できます。
【まとめ】旅のトラブルも、美味と温泉がすべてを癒してくれた
強風による運休、ルート変更、長時間の移動…。
想定外の連続だった2日目の旅ですが、
最終的に萬國屋に辿り着いたことで、すべてが報われたように思えました。
温泉に癒され、料理に感動し、落ち着いた部屋でゆっくり過ごす。
そんな旅のご褒美のような夜になりました。
次回は、朝食や新潟への帰路の様子も合わせてお届けしたいと思います。
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